日々の思いを本気で伝える!修造コラム
2012年01月18日報道ステーション 大嶋匠選手~ソフトボール界からプロ野球へ
昨年10月に行われたプロ野球ドラフト会議で、北海道日本ハムから指名を受けたのは、なんと早稲田大学ソフトボール部の捕手、大嶋匠選手、21歳。
45年続くドラフトの歴史の中でも、ソフトボール選手の指名は初めてだそうですが、今回はその大嶋選手を取材させていただきました。
大嶋さんの最大の魅力は、「バッティング」。
大学4年のときに、驚きの13試合連続ホームランを記録し、
また大学4年間で通算100本以上のホームランを打つなど、
男子ソフトボール界屈指のスラッガーなのです。
しかし、大嶋さんのバッティングが、プロ野球界でも通用するのか?
誰もが思う疑問だと思うのですが、そこには無限の可能性があると感じました!
体の軸がしっかりしていて、野球のボールより重いソフトボールを打っているので、パワーもあるという強みがある一方、課題としてあるのが、ソフトボールと野球の違い、野球独特の「間」です。
それは、ピッチャーからキャッチャーまでの距離が、野球は18.44mなのに対し、ソフトボールは14.02mと、その差が4.42mあるのですが、長くなると簡単かというと、逆にその「間」が難しくなるんだそうです。
ソフトボールは、ピッチャーの手からボールが離れた瞬間にバットを振り始める感覚なのに対して、野球は、ボールを引きつけて、待って、打つ感覚。
この野球独特の「間」に対応できるかどうかが大きなカギだといいます。
ただ、この課題も心配するほどのことはありません!
というのも、大嶋選手は大学の卒業論文で、「野球とソフトボールのバッティングの違い」を書いていて、
その結論は、大嶋選手の「間」が、昨シーズン、パ・リーグの本塁打・打点2冠王を獲得した中村剛也選手に似ているということだったんです。
何とも頼もしいじゃないですか!
大嶋選手も、小学生の頃は普通の野球少年だったそうで、当時の夢も「プロ野球選手」になること!
では、なぜソフトボールに変更することになったのか、、、
それは、進学した中学が中高一貫で野球部がなかったから。
ただ、入学したのが、ソフトボールの名門、群馬県新島学園中学だったため、
そこで大嶋選手の才能が開花!
しかし、その頃は自分がプロ野球選手になるとは夢にも思ってなかったそうで、地元の市役所に就職するつもりで、「そこのチームが強かったので、公務員しながらソフトボールができるってすごくいいじゃん」と思っていたそうです。
ただ、大学3年生のとき、1年先輩の早稲田大学の野球部員3人がプロ野球のドラフト1位指名を受けたのを見て、先輩たちを見てもう一度野球に挑戦してみたいなという気持ちが芽生えたんだとか。
ダメもとでプロテストを受けてみたいと、ソフトボールと並行して、野球の練習も開始し、見事、ドラフト指名を受けたんです!
プロ野球選手としての可能性はまだ未知数ですが、そこには無限の可能性と強い想いがありました。
それは、「ソフトボールがすごくマイナーな競技なので、甘く見られるというか、女の子のやるスポーツだとか言われていたので、自分なりのプライドというか意地もありますし、『ソフトボールってこんなにすごいんだ』と思われるように練習していたので、僕がプロ野球の世界でどれだけ通用するか試してみたい」という強い気持ち。
だからこそ、大嶋さんにはぜひ活躍していただきたい!
それは、ソフトボール界だけじゃなく、絶対不可能なんじゃないかと思いながら挑戦している人たちへの大きな励みになると思うんです。
大嶋さんの話を伺っていて、固定観念にとらわれない人なんだなと感じましたね。
そして、大きな可能性を感じるとともに、ワクワクしてきました!
今シーズンの大嶋さんの活躍が楽しみです!!