日々の思いを本気で伝える!修造コラム
2015年09月21日日本が、デビスカップ国別対抗戦、ワールドグループ残留を決めた!
日本 3-2 コロンビア
<第1日目 シングルス2試合>
ダニエル太郎 2-3 S.ヒラルド / 錦織圭 3-0 A.ファージャ
<第2日目 ダブルス1試合>
西岡良仁&内山靖崇 1-3 Jカバル&Rファラ
<第3日目 シングルス2試合>
錦織圭 3-0 S.ヒラルド / ダニエル太郎 3-0 A.ファージャ
これがどれだけ凄いことか、日本テニスにとってどれだけ大きなことか…説明できない。
何故なら僕の想いを読むのに30分はかかります…5万文字はいくだろう…だから一言。
僕の夢はグランドスラムで戦うこと、そしてデ杯でワールドグループ入りすることだった。
でも、目標のワールドグループの入れ替え戦すら到達することができなかったのが現実だった。
ガラスのエース松岡修造がただただ弱かった…デ杯とは、それだけプレッシャーのかかる試合
なのだ。
テニスの強化をはじめた17年前、世界で通用する選手は勿論だが、デ杯でワールドグループ
入りする!それは、僕にとってのチャレンジだったのだ。
そして・・・日本が、ワールドグループでもう一度戦う権利を得た!
☆圭が年長、若手チーム、最強チーム
今回は添田豪選手、伊藤竜馬選手が参加していない、なんと錦織選手が最年長となったチーム!
その中で、圭らしいON、OFFのあるチーム日本を作り上げていた。
僕の時のような重苦しい雰囲気はなく、戦うことを楽しんでいるような、明るいチームだ!
ただ、今回のチームはコロンビア、アウェイでの戦い・・・
☆アウェイ、いやダブルアウェイ状態
試合中、数少ない日本応援団だから、錦織コールが湧くと…ぷっぷうぷっぷ~~~と鳴り物ですぐ
にかき消される。
観客席とテニスコートにミニフェンスなし!
まるでサラウンド応援のように真後ろ、真横から声援が聞こえてくる。そして、興奮したらそのまま
観客がコートに飛び降りてきてしまうのではないかというようなデ杯戦のために作られたといって
いいコート。
ただ、圭を含め、日本選手に対して最後には暖かい拍手が送られていた。そして圭の地元の子供
たちからのサイン攻めは凄かった!
(僕のツアーコーチ、また昔の圭のコーチも実はコロンビア人。コロンビアの頑張りに敬意を評しま
す。植田監督も言っていましたが、これだけ自国を本気で応援できるコロンビアの皆さんがある意
味羨ましいと賞賛していました)
☆圭の安定テニス、躍動テニス、エンジョイテニス!
初日から1セットも奪われず完全勝利の圭。全米1回戦敗退のショックから立ち直っていた。
それは、デ杯戦という国別対抗戦が圭に力を与えたのだと思う。
2年前の全米オープン、世界のトップ10入へのプレッシャーもあり、1回戦負けでモチベーションが
薄れていた時、デ杯によって気持ちが蘇ったと圭はいっていた。逃げられない状態、負けられない
戦い、日本を背負う戦い、それがデ杯なのだ。
今回も、圭は逃げなかった。そして、何か試合をエンジョイしているようにも見えた。
最初はいつもよりも立つ位置をベースラインよりも後方にし、粘りながら、我慢しながらプレイをして
いた。標高であり、ボールが普段よりも飛んでいく、タイミングが合うまでは我慢のテニスが必要だ
ったのだ。リズムをつかんでからの圭は世界の圭だった。
特に、日本1-2で迎えた3日目の試合、3セット目のタイブレーク5-2、相手のサービス、バックハ
ンドストレートのリターンエースは、圭にしかできないスーパーショットだった。
そしてガッツポーズにも笑顔が・・・全米オープン1回戦敗退、辛い苦しい中、アウエーでのデ杯戦。
日本の柱として、最高の戦いでした。
圭 ありがとう!
☆ダニエルが太郎になった!
初日は、2セットダウンから挽回し、後一歩のところで破れる。
2-2のアウェイで迎える最終戦。テニス選手にとってもっともプレッシャーのかかる試合だ。
1セット目2-5・・・そこからダニエルが太郎になった!
今までコートの後ろ、フェンスに当たってしまうのではないか!というぐらい後方を定位置にしボールを
つなげていたが、段々ベースライン際でのプレイが多くなり、強打太郎になった!190センチを超える
長身からのサービスも武器になっていた。
こんな強い太郎を僕は初めて見た!
勝利のあとのインタビュー、圭は英語で答えていたが、スペイン育ちのダニエルはスペイン語で答える。
かっこよかった!でも、何を言っていたのかスペイン語はわかりませ~~~ん!
それもよかった!
プレッシャーから逃げず、新たな攻撃テニスを見つけた太郎。
日本をワールドグループに生き残らせてくれて、勝利に導いてくれた。
太郎、ありがとう!
☆西岡良仁選手デ杯デビュー!
1-1で迎えた2日目ダブルス。
本来は圭がダブルスに出場してほし場面。
ただ、シングルスにすべてを温存する植田監督の戦略により、西岡選手がデ杯初デビュー!
ジュニアデ杯の時から団体戦でのダブルスの役割の大きさを知っている良仁。日本のダブルス
エース内山選手とのコンビ、敗れたものの、若さを、そして勢いを感じた試合だった。
日本、ダブルスが強い!そう言われる日がやってくるだろう!
靖崇、良仁 ありがとう!
☆植田実監督の大和魂!
はっきりと言えることがある。
日本のテニス界を想い、そして人生を日本テニスに懸けてくれている人、それが植田実監督だ。
日本テニスの為ならなんでもする、死んでもいい!と思っている人だ。
だからこそ、今回のコロンビア戦も日本が日本らしいテニスで戦うことができた。そういう舞台を
作ってくださった。
植田監督、もう一度日本テニスに夢を与えて下さりありがとうございます!
これで日本はまた、テニスの国になるべく一歩を踏み始めた。
チーム日本、そして現地を含め、日本を応援してくださった皆さん、本当におめでとう!ありがとう!
明日から、ジュニア強化合宿がはじまる!
テンションマックスの修造より