日々の思いを本気で伝える!修造コラム
2015年09月02日西岡良仁選手が見事グランドスラム初の一回戦を突破!
西岡良仁選手が見事グランドスラム初の一回戦を突破した!
スコア:西岡良仁選手 6-4,2-6,6-7(7-9),6-1,6-2 P.H・マチュー選手(フランス)
試合時間:3時間22分
予選を3回勝ち抜き、本選に上がってきた良仁。
この試合、正直1万文字近く書き記したい気持ち。ただ、読んでいただくみなさんの思いを踏まえ、
試合が終わったばかりの思いがいっぱいの中、簡潔に記します。
相手を怖がっていなかった!
マチュー選手は元世界ランキング12位。現在は80位台の選手だが経験もあり、パワーもある。
誰もがマチュー有利としてみていた試合。
選手として一番怖いのが、相手の選手を尊敬しすぎること。
試合前に良仁も言っていたが「マチューはすごい選手、食らいついていきたい」とコメントを残していた。
大体このような言葉を発すると、いい試合はできるが最終的には負けてしまうもの。
だた、第1セットを奪った中で、その思いはなくなった。
「自分でも勝てる!」という思いが良仁の心に宿った。
でも第2セットを2-6で奪われ、セットカウント1-1。
3セット目はタイブレーク。良仁6-3のセットポイント、大チャンスだった。
しかし、そこで急に守りにはいってしまい、懸命に拾うだけのテニスに変わる。
勝ちたいという思いが強くなればなるほど守ってしまう。
・・・結局、タイブレークを失う。
誰もが思った・・・ここまでか。
ただ、良仁は違った。
「これからだ、絶対にあきらめない!」
よりメンタルを強くし、勢いに乗って6-1で第4セットを奪う。
そして最後も攻めた、攻撃した、打ち抜いた!
見事、初めてのフルセットを戦う中、勝利を自分自身で手繰り寄せたのだ!
何が良仁の魅力なのか?
☆どんなショットにも必ず意味を持たせている
背が低く、パワーがない分、小さいことから考えてテニスをしてきた良仁。
スピン、スライス、フラット、スピードに関しても変化を与え、
自分のポジションから一番相手にとって嫌な場所にうつなるショットの選択が出来る。
では、ここからわかりやすく、面白く、伝えます。
良仁のテニスは、まさに・・・
マジシャン良仁!
相手にとって、予想できない、まるでマジックショットが炸裂する。それは・・・
☆スーパーカウンター良仁
相手に追い込まれたショットの返球が半端ない。
相手にとっては決まった・・・と思ったところからエースを奪えるカウンター、良!
☆富士山ドロップショット良仁
ドロップショットの得意な良仁。
ただ、普通のドロップではなく、大きく山なりな逆回転スライスで、ネット際ギリギリに落とす。
相手にとっては山なり、富士山なので届くつもりで走り返球するが、
相手に悟られないようにネットに詰めており、返球してもボレーで決める。美しい、良!
☆ど根性良仁
背丈がないために、ほとんどのボールを飛び上がりながらショットを放つ。
気持ちの根性だけではなく、根性バネテニス。
跳ねても跳ねてもバランスが崩れず、しっかりと強打できる。
世界唯一のど根性テニスだ、良!
☆ジェットコースターバックハンド良仁
バックのライジングもすごいが、角度をつけたアングルショットがすごい。
今日の試合も相手がアウトだと思って見逃したボールが、急にジェットコースター急降下のように落ちる。
まさに、決まった時は、叫びたくなるショットだ、良!
☆厚切りフォア良仁
厚切りジェイソンではなく、良仁のファアがするどい。
厚いグリップから放たれるフォアは、フラット系もスピン系も自由自在に展開できる!
相手としては、「Why ジャパニーズ ピーポー!」と叫びたくなる鋭さだ、良!
そして、一番の武器はメンタルだ。
もともと、小学5年生から修造チャレンジの合宿に参加してきた良仁。
僕が、今まのでの選手で一番怒った選手でもある!
それは、精神的にアップダウンが激しく、そして諦めも早い選手であった。それが今・・・
☆ネバーギブアップ良仁!
予選決勝、マッチポイント3本も凌いた良仁。
この試合も3セット目タイブレーク、セットポイント4本あったにも関わらず奪えず、気持ちがマイナスになる場面。
奪われた中、より強いメンタルでカンバックした、良!
試合後、良仁と話をしたが、「タイブレーク、守りに入ってしまいました。圭くんに(錦織選手、IMGアカデ
ミー先輩)この夏の大会で、もっともっとタイブレークは攻めなければいけないと、アドバイスをいただい
ていた。でも、大事なタイブレークで守ってしまった。だからこそ、最後のファイナルセット、大事な時に
しっかりと攻撃的にいけました。」
と冷静に話す良仁。
本当に強く、そして逞しくなった!
明日はゆっくり休んで2回戦に挑んで欲しい。
「行けるところまで行きます!」強い思いを語ってくれた。
良仁、最後に言わせてくれ。
君は小さい頃から日本でも、世界でも指導者から言われてきたね。
「良仁のテニスでは、またその背丈では、そしてそのメンタルでは世界では絶対に通用しない!」と。
ただ、良仁は、諦めなかった。
絶対に出来ると信じ挑戦し続けた!
そして証明したね。
西岡良仁はできる!とういうことを!
さあ、二回戦、今の良仁ならできるぞ!
信じている!
良仁、もう一度言わせてくれ ありがとう! 修造より