日々の思いを本気で伝える!修造コラム

2012年09月04日報道ステーション 国枝慎吾選手~パラリンピック連覇へ!

今回取材させていただいたのは、車いすテニスプレーヤーの国枝慎吾選手。

苦難の年を乗り越え、最強の男が戻ってきました!

 

ずっと世界No.1の座にいつづけた国枝さん。

その最強の武器はバックハンドで繰り出す強烈なトップスピンですが、

高いバウンドを生み出すこのトップスピンは、顔より高い位置でボールを返さなくてはいけないので、

車いすテニスでは絶大な威力を発揮します。

 

しかし、この1年は、国枝さんにとって、パラリンピック連覇どころか、出場さえも危ぶまれる苦境の年でした。

それは、2009年の全米オープンのときにひじに感じた小さな異変。

「何かひじがおかしいぞ」と思い、試合後も痛みが引かなかったそうです。

そして、その痛みは、徐々に大きくなっていき、痛み止めなしでは試合にでることもできず…

試合を休んでも痛みはひどくなるばかりで、ついには車いすをこぐだけでも痛みを感じるまでになったそうです。

コップを持つだけでも痛い…この状況でテニスをできるはずがありませんよね。

診断結果は、「右上腕骨外側上顆炎」、いわゆるテニス肘でした、しかも難治性。

その原因は、皮肉にも国枝さんの最大の武器の「バックハンド」だったそうです。

打つ瞬間、右腕を大きくひねり上げるバックハンドのトップスピンが、

ひじに想像を絶する負荷をかけていたんですね。。。

 

国枝さんに残された方法は一つ、手術することだったそうですが、

そこには車いす生活を送る国枝さんならではの大きな葛藤があったそうです。

日常生活で重要な役割を担う右腕にメスを入れる怖さ、しかし一方で、

4年に1度の大きな舞台は、車いすテニスのみならず、パラリンピックの選手にとって特別な場所という想い。

国枝さんもいろいろ考えた末、このパラリンピックは手術するに値するほどの大きなゴールかつ使命との想いから手術を決意。

パラリンピックに対する相当強い想いがあったんですね。

決断してからの国枝さんは本当にすごかった。

手術は無事成功。

パラリンピックまでに残された時間はわずか半年でしたが、

あるイメージを心の支えに、地道なリハビリや練習を乗り越えたそうです。

それは、パラリンピックで最後にガッツポーズをしている瞬間!

国枝さんらしいですよね。

そしてロンドンパラリンピックでは、1回戦、2回戦ともに1ゲームも落とすことなく突破。

テニスでは考えられないスコアです!

 

今まで何度も国枝さんにお話を伺いましたが、

今回の取材では今まで見たことのない国枝さんの姿を見ましたね。

それは、今までの国枝さんの話には一切迷いがなく、いつもシャープな答えが返ってきたのですが、

今回は、不安や迷い、葛藤を乗り越えてきたという部分が見えてきたこと。

どれだけ手術というものが大きな決断だったのか、もう最強としか言いようがないですね。

 

さぁ、最強の男の完全復活です!

パラリンピック連覇間違いなし!!

 

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