日々の思いを本気で伝える!修造コラム
2012年05月15日報道ステーション トランポリン伊藤正樹選手~世界ランク1位のジャンプ
今回取材させていただいのは、トランポリンの伊藤正樹選手、23歳。
伊藤さんは、現在なんと世界ランク1位! まさにロンドンオリンピックのメダル候補です。
ダイナミックな回転技が魅力のトランポリンですが、そのジャンプの高さはビルの3階に相当する9m!
その起源は、中世ヨーロッパのサーカスと言われ、体操競技・新体操と並ぶ体操の一つで、
約20秒間に10本連続で技を繰り出し、技の難しさやできばえを競います。
トランポリンの中央にはジャンピングゾーンと言われる畳一畳分の小さなスペースがあり、
そこを少しでもはずれると即減点という厳しい競技です。
伊藤さんは、昨年11月の世界選手権で、個人で銅メダル、団体では日本を史上初の金メダルに導く原動力となり、2011年に出場したワールドカップ4大会すべてで見事メダル獲得の実力者!
実際に、伊藤さんの演技を見せていただくと、まず驚くのが、ジャンプの着地のときのド迫力の衝撃。
約2トンの圧がかかるそうです。想像できないですよね、2トンなんて。
そんな伊藤さんの強さは、ジャンプの高さにあります。
トランポリンの採点要素は3つ。
①技の難しさで決まる「難度点」
②技のできばえを評価うする「演技点」
③滞空時間が得点となる「跳躍時間点」
今年1月、メダル候補選手たちも参加したロンドン五輪テスト大会で、
銅メダルに輝いた伊藤さんの跳躍時間点は、出場した全選手の中でトップ!
高く跳ぶコツは?と伺ったところ、 トランポリンが沈んで、跳ね返ってくる瞬間にうまく乗ることだとか。
その時間、わずか0.3秒!
0.3秒の間にある一瞬のタイミングをつかむと高く跳べるんだそうです。
高さに関しては才能という伊藤さんですが、その才能は幼少時代からの数々の仰天エピソードを聞くとよく分かります!
初めてトランポリンに挑戦した3歳の時、普通は10cmか20cm跳べればいいそうですが、
伊藤さんは、初めから自分の身長分跳んだそうです!
そして、史上最年少の8歳で全日本選手権に出場した伊藤さんは、
この年にオリンピック強化指定選手に選ばれて、、、
中学3年生ではないんですよ、小学3年生のときですよ。
もちろんこちらも史上最年少!
2000年のシドニーオリンピックから正式種目となったトランポリンには、まだ日本人メダリストは出ていません。
しかも日本でトランポリンはあまり馴染みがありませんが、伊藤さんが日本のトランポリン界を絶対変えます!
「オリンピックで結果を出さなければ、なかなか状況は変わらない。いろいろなスポーツで「結果にこだわらず」と言うこともよく聞きますが、今回に限っては、結果にこだわっていきたい」という力強い言葉もいただきました。
今回の取材を通して、伊藤さんの使命感というものを強く感じましたね。
オリンピックでメダルを獲って、トランポリン界を変える!という使命感。
伊藤さんは、正直言って、この先競技を続けていけるかどうか分からないとおっしゃっていましたが、
伊藤さんは世界ランキング1位の選手なんですよ。
日本では、世界ランク1位の選手でも、トランポリンを続けられないという環境にある。
自分が継続して、好きなトランポリンを続けて行くためにも、
オリンピックでメダルを獲るんだ!自分の手でトランポリンを有名にする!という強い決意と覚悟に圧倒されっぱなしの取材でした。
ロンドンオリンピックでメダルを手にしている伊藤さんを僕も強くイメージしてます!