日々の思いを本気で伝える!修造コラム

2012年02月22日報道ステーション なでしこGK 海堀あゆみ選手~スーパーセーブ連発の秘密

昨年7月にドイツで開催された女子サッカーのワールドカップ。

その決勝のPKという大舞台で、止めに止めたなでしこジャパンのゴールキーパー、海堀あゆみ選手を取材させていただきました。

スーパーセーブを連発し、なでしこジャパンを見事世界一へ導いた海堀選手。

その海堀選手の持ち味をチームメイトの方々に伺ってみると、みなさん、身体能力の高さと反応の速さを大絶賛!

 

ある競技を通して、その強みを見せていただくことになったのですが、その競技とは、、、なんとテニス!

実は、海堀選手、高校3年間はテニス部だったんです。

一応僕もテニスプレーヤーだったので、海堀選手とテニスをしてみたところ、

高校卒業以来7年ぶりだったそうですが、ストロークもボレーもすごい!

フットサルゴールへのテニスボールのシュートを防げるかどうかも試してみましたが、

全部止められてしまいました。

まさに、身体能力の高さ、反応の速さ、ボールを止める感覚に秀でた選手だと実感しましたね。

 

しかし、天職ともいえるキーパーにたどりつくまでには様々な紆余曲折があったのだとか。

小学2年から8年間続けていたサッカーに対して、中学3年のときに迷いが出て、高校はテニス部に入部。

その当時を振り返ると、「自分は何がやりたいんだろう」と中途半端だったという海堀選手ですが、

高校3年のときに、以前一緒にサッカーをしていた友人から誘われ、

中学時代に所属していたサッカークラブに復帰。

そこで迎えた最大の転機が、チームに欠員が出たことによるゴールキーパーへの転向です。

キーパーになってから気付いたこと、それは「ゴールは一人じゃ守れない」と「一人では何もできない」ということ。

どんなに身体能力が高くても、反応が速くても、一人ではゴールを守れないということを知ったんですね。

中途半端だったサッカーへの気持ちが本気に変わった瞬間です。

本気になってからの海堀選手は、驚くべきスピードで階段を駆け上がり、

去年はなでしこジャパンの正ゴールキーパーに選ばれ、ワールドカップ決勝でのあの忘れられないPK戦です。

海堀選手、実は、日本代表が蹴るPKをまったく見ていなかったそうです!

それは、「次を止めるためにどうするか」という準備をするためと言うのですが、

味方の選手がPKを決めるシーンだったり、止められるシーンが頭に残っていると、

自分がゴールに立ったときに、そのシーンが頭の中に流れてしまい、

同じような角度でボールが入ってきたときに迷いがでてしまうから、

まっさらな気持ちでPKに入りたいんだそうです。

シュートの軌道を頭の中に残さないことで、精神を集中させていたという海堀選手。

あの大舞台で、音だけでPKを決めたのかどうだったかというのを判断していたんだから、すごい精神力ですよね。

最後に日本がPKを決めたときにも、歓声を聞いて、勝ったことを知ったんだとか。

あの最後のPKを見ていないなんて、なんてもったいない。。。

 

今回、海堀選手を取材させていただいて、まわりの人に伺うと、

「海堀選手はとにかくすごい」の連発だったのですが、

でも、当の本人は「私には持ち味はありません」の一点張り。

しつこく聞いてみると、唯一出てきた答えが、

「私は出会いに恵まれました。友達との出会い、指導者との出会い、キーパーとの出会い、

その出会いが一つ欠けても今の自分はない。全部みんなのおかげです。」

「でも、PKは一人で止めたじゃないですか」と伺っても、

「あのPKは、みんなの思いで止めたんです」とのこと。

普段の練習では、絶対にできないようなセーブだったそうです。

みんなの思いで、足が上がっていったんだと。

こんなにみんなの思いを受け止めて力に変えてくれる海堀選手だからこそ、安心してゴールを任せられますよね!

 

これからも最後の砦として、海堀選手のスーパーセーブが見られるのを楽しみにしています!

 

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