日々の思いを本気で伝える!修造コラム
2015年01月23日【全豪オープン5日目】明日の錦織圭選手の3回戦に向けて!
全豪オープンテニス、日本勢シングルス5人出場したなか、
2回戦に進んだのは錦織圭選手と添田豪選手、
そして3回戦に残ったのは、錦織選手のみとなった。
皆の期待をのせ、3回戦を闘う相手は・・・
スティーブ・ジョンソン(アメリカ) 世界ランキング 38位
スティーブ・ジョンソンと聞いても、ほとんどの方が、“聞いたことがない・・・”といわれることだろう。
これまで、輝かしい成績はなく、地道に頑張ってきた選手。
アメリカの大学から、22歳でプロになった選手です。
A・アガシ、P・サンプラス、M・チャン、J・クーリエとアメリカ人選手がトップに君臨していた時代を経て、
A・ロディック選手以降、アメリカテニス大国の時代は終わったといわれているが、
なんとスティーブ・ジョンソンは、イズナー選手に次いでアメリカNo.2として出場しているのだ。
だからこそ・・・
気合は半端がない!
今年にはいって5勝2敗。そのうちの1敗は錦織圭選手。メルボルンの大会で対戦した。
全豪はすべてストレートで勝ってきており、人生の中で最も波に乗っている。
だから圭も・・・
「ジョンソンは油断できない。サーブも、フォアハンドも強打がすごい。調子もいい!」
しっかりと警戒している。
わかりやすく言うと、ジョンソンは・・・
松岡修造である
◇身長188センチ(僕と同じ!)
◇サーブが武器 (僕もそうだった!)
身長をいかした特にフォアサイドのスライスサーブ、コートの外に逃げていくコースが得意
◇フォア強打 (僕もそうだった!)
ただ、このフォアハンド。僕との打ち方は全く違う。ぜひとも注目してほしい。
もしもジョンソンが僕のジュニア合宿に入っていたら、間違いなくテクニックに関してアドバイスしていたであろう…
とんでもない打ち方なのだ。
グリップが熱く、いや厚く(スピン、回転をかけやすくなる)打点からラケットをこねくるような打ち方をする。
どこにフォロースルーがあるのかっ、と感じてしまうほど、まさに・・・
こねくりまわしフォアハンド!
ただ、このフォア、勢いがある。そしてスピードだけではなく、回転がすごい。
ボールが可哀想になるくらい、こねくられぐるぐるまわる。
だからこそ、ボールが弾む。
極めつけは・・・
剃刀スライス!
どこにその感性があるのかというくらい、タッチがいい。
低い弾道でボールがほとんど弾まず、滑ってくる感覚だ。
この全豪オープンのコートはよく弾み、よく滑る。ジョンソン仕様コートである。
ただ、どんなプレイをされようが、圭が圭のテニスができれば問題ない。
しかしこの大会を見ていて感じるのは、対戦相手は今まで以上に圭のプレイを研究している。
錦織選手に対し、本来のプレイをさせてくれない状況が多い。
ただ、その中で踏ん張って一歩一歩前に進んでいる圭。
この試合、接戦になる可能性は十分にある。
ジョンソンが圭に勝つためには、越えなければならないものがある。それは…
松岡修造だ!
ジョンソンは一所懸命プレイするタイプ。
だからこそ、大事な場面でフレームショット(ラケットの真ん中に当たらないショット)やボレーの凡ミスがある。
このミスは僕の十八番だった…そして、一所懸命だからこそ、大事な時に
痙攣する!
これは松岡修造のお株だ!
昨年の全米オープン、伊藤竜馬選手との一回戦。痙攣負け。
大学の試合でもよく、頑張りすぎて痙攣ばかりおこしていたという。
(WOWOW解説、アメリカ大学卒業、坂本秀さん談)
必ず大事な場面がやってくる。
ジョンソンが松岡修造になった瞬間を、圭!見逃すな!
明日は圭と戦うことになる? 松岡修造