日々の思いを本気で伝える!修造コラム

2017年07月02日日本男子3人目のツアー優勝!祐一おめでとう!!

ウインブルドン前にとんでもないことが起きた!

 

日本の杉田祐一がATP大会、アンタルヤ・オープン(トルコ)で優勝を果たしたのだ。

 

杉田祐一  6-1,7-6(7-4) アドリアン・マナリノ(フランス) 1時間29分

 

日本人シングルスでATPツアー優勝は松岡修造が1992年に韓国(一大会のみ)、そして錦織

圭選手(通算11勝)に続き史上3人目だ!

 

ツアー優勝がどれだけすごいことなのか、僕はより感じる事が出来る。

セカンドセットタイブレーク。どれだけ緊張したことか。

優勝の瞬間、倒れこみ。

芝生で寝っ転がった気持ち、最高だっただろう!

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一番うれしいことは・・・

僕のランキングを抜いてくれたことだ!

週明けに更新される世界ランキングでは、僕の46位を抜いてくれる!

 

祐一、ありがとう!感謝しかありません。

僕が現役を退いて強化を始めた理由のひとつは、僕のランキングを抜いてくれることだった。

 

だから、僕にとって杉田選手の優勝は、自分ごとのように興奮している。

 

祐一は、どちらかというと、遅咲きな選手だった。

トップジュニアキャンプにも、途中から参加してきた選手。コンパクトなテニスで、相手の

勢いを利用し、じわじわ攻めていくテニスだ。

吉田記念テニス研修センターで学びながら頭角を現し、2006年にプロに。三菱電機と所属契

約・・・皆さんが、杉田選手のことをあまり知らないと思い、詳しく書こうと思いましたが、

今は、インターネットでわかりますね。

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本当にすごい!

何がすごいかって、杉田祐一という人間が変わったことだ。

 

祐一は、三菱電機さんのサポートもあり、僕を育ててくれた、そして日本のジュニアをこの

20年間見てきてくれている、ボブ・ブレット(世界1のボリスベッカー、ゴーランイバニセ

ビッチのコーチ)に指導してもらってきた。

 

ただ、祐一は頑固だった。なかなか人からのアドバイスを上手く受け入れられない。

そして物事をマイナスに捉えてしまうことが多かった。

僕と、ボブで、強烈に叱ったこともあった。

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ボブと僕のなかには、どうにか正しい捉え方をしてほしい、変わってほしい。

そして祐一が一所懸命がんばっているからこそ結果に結び付けてほしいと…。

 

世界ランキング100位の壁は破れず、長い間、あと一歩という位置にいた。

そして大きな進化は今年にあった。

ボブが興奮して連絡してきたのだ。

「Shuzo、ユウイチが初めて俺の話をしっかりと受け止めた。フォアの高い打点を修正した。

そして同じテンポではなく、色んなボールを混ぜるようになった!」と嬉しそうだった。

 

ヨーロッパに旅経つ前に、ナショナルセンターで祐一をボブとみたが、うまかった。強くな

った。特にバックハンドの安定感は錦織選手に匹敵するものがあった。一番は、自信が出て

きたことだろう。アドバイスを聞くときの目が違う。感じる力が違う。

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人は、変われる、可能性がある!そう感じさせてくれる瞬間だった。

 

頑固さに柔軟性が伴い大きな武器となった!

 

この優勝は、日本のジュニアたちに選手たちに大きな可能性を広げてくれた!

もう、嬉しい思いが収まらない…

 

三菱電機さんをはじめ、これまで杉田祐一選手をサポートしてくださったコーチの皆さま方、

心から祝福します!

 

おめでとう!そして、ありがとう!

 

そして、次はウインブルドンだ。

 

日本テニス界の若大将!  杉田祐一

 

錦織圭選手についで、僕にとって二人目の師匠が誕生した! 松岡修造より