日々の思いを本気で伝える!修造コラム
2019年07月11日錦織圭選手 ウィンブルドン初のベスト4ならず…
ウィンブルドン 男子シングルス準々決勝
錦織圭 6-4,1-6,4-6,4-6 ロジャー・フェデラー
★威圧をしていたのは、圭だった!
フェデラーは間違いなく、歴代最高のプレイヤーであり、芝の王者である。だからこそ、相手を最初から威圧していく。圧倒していく。自分がウインブルドンのセンターコートを仕切るのだと。
ただ、今日は違った。圭自身、憧れであり、尊敬するフェデラーであるが、「フェデラーは怖くない!勝てる!」と4回戦勝った時点で言い切った。今までとは違う錦織圭がいた。
NEW圭は、攻めた。攻撃した。出足から最高のプレイ。いきなりフェデラーのサーブをブレーク!スロースターターである圭がリターンを含め、いつも以上にコートの内側に入り攻めていく。ストロークのキレ、動き、サーブに関してもすべての歯車があっていた。
フェデラーも0-2、0-40というところからポイントごとにガッツポーズを作りながら挽回していく。なんとか圭の流れを止めようと必死だった。
圭もブレークポイントを奪われたが、拳を握り自分を奮い立たせキープを続ける。
ファースト6-4で奪う。
★進化したネットプレー
ここ数年の錦織選手のプレイの中で、一番変化があったのは、ボレー、ネットにつくことが多くなったこと。サーブ&ボレーも含め、コートの立つ位置が前に前になっていった。ただ、必ず成功していたわけではない。ここでネットに行く必要があるか?と感じることもあった。でも対フェデラーに対し果敢にネットにつく圭の姿をみて、この時のためにネットにつくことをチャレンジしてきたのか!と言いたいくらのネットプレイが見られた。ネットにつくことによって、心も前にいることができていた。
★セカンドセット 来たっ!フェデラーエクスプレス
フェデラーの超特急プレイが炸裂した。
一気にストロークのキレが増した。スピード、展開、全てにおいて速くなっていく。これぞ芝でのプレイ!と言いたくなるほどの美しいものだった。22分。錦織駅に一回だけ停まっただけでフェデラーから6-1。圧巻だった。
第3セットは見ごたえありのセットだった。
いきなり圭のサーブで0-30、そしてブレークポイントもあったが、どうにか凌ぐ。何度もブレイクされる危険な場面があるなか、大事なところで、ファーストサーブを決めて踏ん張り続けた。
正直、流れはフェデラー。ただ圭は崩れなかった。
ただただただ・・・
3-3 8分超える圭の長いサーブゲーム。
耐えて、ファーストサーブでしのぎ、ネットにもついた。ただ、フェデラーの集中力は凄まじかった。サービスをブレークされ、そのあとはフェデラーのサーブ、リターンエース2本で、ブレークポイント…ブレークバックのチャンスを掴む場面もあったが、フェデラーは崩れてくれなかった。第4セット目も、4-4まで食らいついていった圭だったが、最後に超速、超攻撃、超集中に崩されてしまった。
フェデラーさん、あなたは何歳なんですか?
人間なんですか?
どんどん進化しているじゃないですか!
あっぱれです!世界最高峰の戦いでした。
僕の夢はウインブルドンのセンターコートに立つことでした。そして、その場に立った時感じたことが僕のセカンドドリームになりました。
センターコートでプレイする日本選手を育てたい。錦織選手は、僕の夢をかなえてくれていた。一緒にセンターコートでプレイしている自分がいた。
正直言います。心臓によくありません。本当によく出し切った錦織選手。感謝しかありません。
今年最後のグランドスラムである全米オープンは、錦織選手が大好きな大会です。まずはゆっくりと休んで、心も体もリフレッシュさせて、グランドスラム初制覇に向け前に進んでください。
ありがとう! 修造より